◆令和2年度の研究
令和2年度の研究主題
「自分の伝えたいことを考えながら話す姿を生み出す外国語科・外国語活動の指導」
~「話すこと」(やりとり)領域を中心として~
令和2年度の成果と課題
<児童の評価から>
学年末の学習評価を見ると、全体的に「できている」「できるようになった」と思っている児童が増えていることが分かります。授業の導入や朝活動等で、身近で使える英単語を覚えたり、SmallTalkで会話をする機会をつくったりしてきたことも支えになり、授業が充実し、考えながら話す力がついてきました。「仲間やペアの相手に、進んで英語で話しかける」「知っている英語を使って、考え、聞いたり答えたりしている」「うなずく、リアクションをするなど、反応して聞いている」などの項目の評価が伸びました。
しかし、学習活動を楽しんで、意欲的に行う姿がある一方、「好きではない」「できていない」と感じている児童が増えています。また、活動自体は「できる」と評価した児童に対して、「好き」と答えた児童が少ないことも気になります。
苦手感を克服し、外国語に興味をもち学習できるようにするために、子供たちの実態に合わせ、更に効果的な方法を考え、指導、支援していきます。
<保護者の評価から>
子ども達と保護者の方に外国語の学習に関わるアンケートを実施しました。
本校の多くの子が外国語の学習に興味をもっており、意欲をもって学習をしています。
保護者の方は、本校の教育課程や教育活動に理解があり、ほとんどの方は、1年生からの系統的な学習はよいと考えています。
本校は、「考えながら話す子の育成」を目指し、外国語科、外国語活動の学習に取り組んでいます。
習った内容だけでなく、英会話に必要なコミュニケーションの仕方も身に付いていて、学習の中で生かせる子が多くいます。会話で困ったとき、自分から進んで分からないことを伝え、コミュニケーションを図り、なんとか理解しようと努力することができる前向きな姿勢もうかがえます。
外国語の学習が好きではないと思っている子もいます。また、学年が上がるにつれ、扱う英会話文や英単語が増え、学習内容も難しくなり、外国語の学習に関して苦手意識を持つ子も少しずつ増えていく数値が出ています。
半数以上の子は、学校以外でも、外国や英語に興味をもち、学んだことや、学んだことを使って話す姿があるようですが、どの子も、外国のことや英語に興味をもてるよう、子供達の実態に合わせたよりよい学習の仕方や支援の方法等考え、今後も取り組んでいきます。
<学校運営協議会の評価から>
「三郷小学校の長い研究実践を経て、子どもたちは、1年生から英語に慣れ親しむことができている。昔の田舎の子の弱点であった、新しいものに対して恐る恐る取り組むような姿は見られない。どの子も積極的に楽しんで活動している。
授業では、聞かれたことに対し英語で素早く反応し、答えを返している。瞬間的に考え、英単語や英会話文がぱっと出ている。今までの学びの積み重ねであり、できることは自信につながっている。
英語に関わって教える、覚えるというのではなく、小学校の指導は、言葉を楽しんで使う、親しむという形がよい。遊びや生活の中に取り込んでいくことを大切にしてほしい。幼いうちから親しませることで、英語への抵抗も少なく学習に取り組めると考える。
小学校時代に英語やALTや外国の文化に関わることで、将来、外国の人や文化に出会ったとき、臆せず話したり、理解ある行動をしたりすることになるだろう。経験しておくことは大切である。」
各評価を多面的に分析して、児童の意欲関心と「できる」喜びが高まる授業研究を進めると同時に、外国のことを知ったり英語を使えたりすることに将来を見通してどんな魅力があるのかを児童に伝えることを大切にして、全ての担任ができる持続可能な実践を進めていきたいと思います。
更新日:2025年01月21日