建物火災で人命救助　消防協力者に感謝状を贈呈

上矢作町で発生した建物火災で逃げ遅れた高齢女性を救助したとして、市消防本部は5月19日、同町在住の小木曽佐百合（さゆり）さんと原田孝司（たかし）さんに感謝状を贈呈しました。

本年1月21日の夜、小木曽さんはパーンという音と「火事だ」という声を聞き、外に出ました。隣の家の母屋裏にある小屋から火が出ており、母屋にはまだ高齢女性が残っていると聞き、慌てて駆け付けました。まだ延焼していない玄関から呼びかけると、高齢女性は杖を探していました。小木曽さんは、杖よりも逃げることが最優先だと声をかけ、高齢女性の体を支えて玄関の外に出ようとしたところ、そこへ原田さんが到着。二人で高齢女性の体を支え、無事に避難することができました。

感謝状を受け取った小木曽さんは「とっさのことで考える余裕もなかったが、けががなくてよかった」と振り返り、原田さんは「こういった経験は初めて。自分はその後、消火栓のホースをつなぎ、近所の方々と初期消火にあたった」と消火活動への協力も語りました。

成瀬消防長は「勇気ある行動で尊い命が救われた。過去10年市内で起きた建物火災で、逃げ遅れにより亡くなったのはすべて高齢者。今回のように市民の協力により救出できたことは、とても意義があること」と感謝しました。