保存継承・後継者育成を願い「百年後に伝える大井宿の芸能DVD」を制作

　しぶろく大井宿の歴史・文化伝承チームが、大井町の伝統芸能の保存伝承、後継者育成のためのDVDを制作。2月28日、団体の代表者とともに市役所を訪れ、市長に完成を報告しました。

　収録された芸能は、浅間七福万歳、大井恵那峡とんとん節、大井長島獅子舞、大井栄舞、大井太鼓、大井文楽の6つ。多くの団体が高齢化と後継者不足、資金不足などにより今後の継承が困難な状況に直面しています。

　DVDは団体ごとに、芸能への思いや歴史などを収録したPR用と、所作や指導の様子、ステージ映像などを収録した稽古用の2枚組。一般販売は行わず、各団体や市中央図書館などで活用されます。
　DVDの映像は、YouTube（ユーチューブ）市公式チャンネル「百年後に伝える大井宿の芸能」で見ることができます。

　制作を企画した、しぶろく大井宿の歴史・文化伝承チームの栗田有美さんは「大井が誇る6つの伝統芸能を形として残そうと考えた。一人でも多くの方に映像を見ていただき、芸能を知っていただきたい」とあいさつ。浅間七福万歳保存会の杉浦功久会長は「後継者不足の解消につながることを期待している」、大井長島獅子舞保存会の矢頭重保会長は「貴重な資料ができた。育成教材として使い、伝えていきたい」、大井栄舞保存会の丸山朝夫会長は「笛や太鼓、踊りを習得するには時間が掛かる。DVDは担い手を育成するうえで参考となる」などと話しました。

　報告を受けた小坂市長は「コロナで活動が制限され伝承が難しい状況下、形に残す取組をしていただいた。活動の継続を心から願います」と話しました。