1000年前の景色を後世に 正家廃寺跡周辺で記念植樹


正家廃寺跡考証イラスト(香川元太郎氏作成)
4月16日、国指定の史跡である正家廃寺跡の周辺で、周辺に良好な景観を作り出すことを目的に、正家廃寺保存会主催の植樹イベントを開催しました。
正家廃寺跡は、8世紀中頃から9世紀後半にかけて存続した法隆寺式伽藍(がらん)を持つ古代寺院跡です。伽藍を構成する金堂の特異な礎石配列や奈良三彩、二彩浄瓶(じょうへい)など、奈良の中央政権との繋がりを示す遺物が発見されたことが評価され、平成13年に国史跡に指定されました。
令和3年度、正家廃寺からの眺望を保つために正家廃寺跡周辺の斜面の樹木を伐採。10世紀頃に廃絶した正家廃寺からの眺めがよみがえりました。そして景観に彩を与えようと、ハナモモやシダレザクラ、イロハモミジの3種類合計52本を同保存会会員と来賓が植樹しました。

正家廃寺保存会 西尾直躬会長(長島町)

正家廃寺跡

植樹イベントに参加した永谷月梛さん(左)
同保存会の西尾直躬(なおみ)会長は「昨年度斜面の樹木を伐採したことで、確かにここに正家廃寺があったのだと実感しました。今後も、長島町の興味深い史跡を大切にし、後世へ伝えていきたい」と話しました。
植樹イベントに出席した永谷月梛(つきな)さん(長島小学校4年生)は「初めてここに来ましたが、とても広くてびっくりしました。正家廃寺や恵奈の次米など、これからも地元の文化を学んでいきたいです」と植えられたイロハモミジを見て笑顔で話しました。

正家廃寺跡看板
市民講座:恵那市の歴史に迫る『正家廃寺の歴史』
正家廃寺の歴史について、市民講座としてYouTubeで配信しています。ぜひ視聴ください。
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更新日:2022年04月16日