SL復元へ調査を開始 SL復元検討委員会を設立
市では、リニア中央新幹線の開業を見据えて新たな定住・交流人口の拡大と、必要な基盤整備・交通環境の改善を進めることとしています。恵那にしかない高付加価値な観光や産業の振興により地域活性化に取り組むため、11月6日、明知鉄道でSL(蒸気機関車)の復元運行が可能かを調査する、SL復元検討委員会が設立されました。
同委員会は、(一社)市観光協会長や恵那商工会議所、明知鉄道連絡協議会などで組織。オブザーバーに国土交通省中部運輸局や県事務所長などが、アドバイザーにソフトバンク株式会社と株式会社東海汽缶(静岡市)が任命されました。同委員会会長に選任された阿部伸一郎さんは「観光地としてSLの復元は大きな目玉になります。丁寧に事業を進めていきたいです」とあいさつしました。

あいさつをする阿部会長(中央)
明知線開通から昭和48(1973)年まで旧国鉄明知線で運行していたC12形SLは、平成25(2013)年まで明智小学校で保存されていました。平成24(2012)年、明知鉄道沿線の地域住民らで構成される「リニアまちづくり明知鉄道沿線住民委員会」を中心に、SL復元に向けた活動がスタートしたことで、平成25(2013)年12月に同SLを明智駅に移設。平成26(2014)年には、SL復元に向けた調査の中で、運行に必要なイニシャルコスト(初期費用)は年間5億6800万円で、ランニングコスト(維持費用)は年間9,000万円と算出されました。
その後、JR東海より同SLの無料譲渡を受け、コンプレッサー(空気圧縮機)を活用した同SLの乗車体験をしたり、あけてつSLファンクラブを設立したり、SLの情報発信を行ってきました。令和3(2021)年、JR東海より追加でSLの無料譲渡を受けたこと、令和5(2023)年1月、株式会社東海汽缶が新たにSL整備工場をオープンさせたことも後押しとなり、今回のSL復元検討委員会の設立となりました。
今後は、取り組み体制の整理や費用の再確認、経済波及効果の再確認をする検討会を5回開催し、令和6年度末までにSL復元の可否を判断します。

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更新日:2023年12月14日