ポーランドの美術館から展示方法などを学ぶ

更新日:2024年05月30日

オリンピックのホストタウン事業から始まったポーランド共和国との交流を発展させるため、クラクフ市にある日本美術技術博物館マンガと本市の中山道広重美術館は、本年3月に友好協力協定を締結しています。この協定に基づき、4月26日から30日にかけて、同館学芸員がクラクフ市にあるマンガ館を訪問し、展覧会や施設の視察、意見交換を行いました。

5月29日には、訪問した学芸員の常包(つねかね)美穂さんと中垣絵理さんが市役所を訪れ、その成果を市長に報告しました。

写真を見せながら報告をする

マンガ館は、浮世絵版画などの日本美術を通じて日本文化を紹介する国立の博物館。訪問時には、歌川広重にまつわる2つの展覧会が開催されていました。

学芸係長の常包さんは「マンガ館は規模も大きく、とてもたくさんの方が来館していて圧倒された」とその印象を語り、「作品に描かれた視点によって展示の高さを変える、体験コーナーを設置するなど、遊び心のある展示空間だった。展示デザインなども勉強になった」と、現地での学びを報告。

中垣さんは「当館では作品ごとに解説パネルを設置しているが、マンガ館では作品解説がほとんどなく、見る人の自由な受け取り方を尊重していた。外国人観光客の増加も意識して、今後展示を工夫していきたい」と語りました。

マンガ館展示室1
マンガ館展示室2
マンガ館展示室3

中山道広重美術館では来年春に特別展を予定しており、常包さんは「視察の成果を踏まえ、広重から影響を受けたアーティストを紹介するなど、広い視野で展示したい。展示方法や体験コーナーについても、学んできたことを生かしたい」と話しました。

両館では今後、展覧会と教育普及事業を共同して行う考えで、同じコンセプトの展覧会を同時開催したり、こども版画コンクールのテーマにポーランドを取り入れたりするなどして、両国のつながりを体感できるような事業を検討していきます。

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