伝統文化を受け継ぎ支える 県伝統文化継承者表彰を受賞

中山太鼓保存会の大島二三一(ふみかず)さん(串原)、大島正昭(まさあき)さん(串原)、松井悟(さとる)さん(串原)、東野歌舞伎保存会(東野)が岐阜県伝統文化継承者表彰を受賞しました。
同表彰は、郷土で育まれた伝統芸能の継承や振興に貢献している個人や団体の功績を称え、岐阜県が毎年表彰を行っているもの。本年度は、市内から大島さんらを含め3人と1団体が選ばれました。
大島二三一さんは、16歳から中山太鼓の演奏を始め、昭和52年に中山太鼓保存会が設立されると保存会の中心人物として活動し保存会の会長も務めました。また、旧串原村村長なども務めたことで地域の伝統芸能の保存伝承の理解も深く、大阪での花の万博や愛・地球博など世界に向けた発表に尽力しました。
大島正昭さんも16歳から中山太鼓の演奏を始め、保存会の中心人物として活動してきました。現在も少年部の指導を行っています。また、中山太鼓で使用する篠笛(しのぶえ)を50年以上作り続け、大島さんが作る篠笛は「大島笛」と呼ばれ、大切に使われています。
松井悟(さとる)さんも16歳から中山太鼓を始め、保存会の設立前にも各地から演奏依頼があると積極的に参加してきました。保存会設立後も四国などの地域への指導を続け、保存継承に大きく貢献しています。
東野地域では、歌舞伎小屋が建てられるなど、住民の唯一の楽しみとして歌舞伎が盛んでした。東野歌舞伎保存会は、令和3年に結成され、現在は東野小学校の歌舞伎クラブの指導も行うなど地域に根差す地歌舞伎の保存継承に努めています。毎年10月には、東野小学校に花道付きの舞台や楽屋を設置し、定期公演を行っています。
3月28日、受賞報告で市役所を訪れた大島正昭さんは「長年中山太鼓に携わってきましたが、その中で関西空港で演奏したのが一番の思い出です。力の限りこれからも続けていきたいです」と話し、松井さんは「自分が好きで長年続けてきた中山太鼓の活動を表彰してもらい、とてもうれしく思います」と笑顔で述べました。東野歌舞伎保存会の渡邉会長は、小学校の歌舞伎クラブでの活気ある様子に触れ「子どもたちが歌舞伎をやる気になってくれてうれしい。子どもたちを中心に歌舞伎をやっていきたいと考えています。保存会みんなの力が今回の表彰につながったと思います」と受賞の喜びを語りました。
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更新日:2023年03月30日