困っている人に関心を持って 世界といのちの教室

8月29日、三郷小学校5年生の教室で国境なき医師団のオンライン教室が開かれました。
この教室は「世界といのちの教室」と題して、世界で起きている災害や紛争などの命の危機や、国境なき医師団がどのような活動をしているのかを伝えます。国境なき医師団の講師と、同校と同じく受講を希望した佐賀県の打上小学校6年生とをオンラインでつなぎ、開催しました。
初めに、戦争で壊れた町や難民キャンプ、そこで飲用水として使われる汚れた水の写真を見ながら、世界では戦争や災害で命を脅かされながら暮らす人々がいること、国境なき医師団はそんな人々に対して平等に医療を行う活動をしていることを説明されました。産婦人科医として活動する空野すみれさんからは、南アフリカでの実際の体験談として、満足に医療を受けられない中危険な出産を迫られる妊婦の話があり、子どもたちは真剣な表情で聞き入っていました。
その後は、医者の立場になって、立場の違う二人のうち一人しか助けられない状況で、どちらを助けるかをグループで話し合いました。グループごとに答えが異なり、中には選べないと答えるところもありました。講師からは、この質問に答えはないこと、国境なき医師団ではその人の宗教や立場などで選ぶことはせず、病気の重さなどから選択していることが伝えられ、子どもたちも納得していました。
三郷小学校、打上小学校から国境なき医師団についてさまざまな質問がありました。戦争の起きている場所にいくのは怖くないか、一番大変だった国はどこだったか、という質問に対して、「比較的安全な場所でしか活動しないので、行く前は怖いがそれほどではない」、「南スーダンではスタッフが足りないし生活することも大変だった」などと丁寧に説明がありました。
最後に空野さんから「今日をきっかけに、世界や外で困っている人がいないか関心を持ってほしい。自分と違う人とつながることも経験になる。いろいろなことに目を向けてほしい」とメッセージを伝えられ、子どもたちにとってとても考えさせられる、貴重な経験となりました。
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更新日:2023年08月31日