伝統的建造物群保存地区での修理・修景助成制度について
恵那市岩村町本通り伝統的建造物群保存地区内では、伝統的景観を維持するため、修理・修景の基準を満たした工事を実施する場合には、費用の助成があります。
伝統的建造物について
伝統的建造物
伝統的建造物群保存地区内でも、昭和戦前以前の建物で、今後も保存していくことに所有者から同意をいただいているものを「伝統的建造物」としています。
修理と修景
伝統的建造物に対して行う工事を「修理」、その他の建物に対して行う工事を「修景」と呼んでいます。
修理と修景では補助金の額や基準が異なります。特に修理の場合は、原則、痕跡を調査して復原し、既存の部材をできる限り保存活用することになります。
修景基準について
修景基準は概ね以下の通りですが、物件の個別の特徴によって以下の基準と合致しない場合もあります。
項目 | 修景基準 | ||||
本町・柳町 | 西町・新町・朝日町 | ||||
敷地の形状 | 現在の町並みを形成している敷地の形状を維持する。 | ||||
建築物 | 位置・規模 | 建築物の外壁又はこれに代わる柱等の位置については伝統的建造物に準ずる。 | |||
構造 | 原則として木造建築とする。 | ||||
形態 ・ 意匠 | 階数・高さ | 周辺の伝統的な建造物と調和させる。 中二階もしくは二階建以下とする。 |
周辺の伝統的な建造物と調和させる。 原則として二階建以下とする。 |
||
屋根 | 形式 | 原則として切妻平入りとする。 主屋は原則として正面に下屋庇を付するものとする。 |
|||
勾配 | 伝統的建造物の勾配に準ずる。 | ||||
材料 | 瓦葺きもしくは金属板葺きとする。 | 原則として日本瓦葺きとする。 | |||
軒 | 軒の出、高さを周りの伝統的建造物に調和させる。 | ||||
樋 | 金属製もしくは塩ビ製とし、形状および色調は建築物と調和させる。 |
金属製もしくは塩ビ製とし、形状および色調は建築物と調和させる。 |
|||
下屋庇 | 材料 | 原則として板庇または板庇に倣う形式で金属板葺とする。 | 原則として瓦葺とする。 | ||
軒 | 軒の出、高さを周りの伝統的建造物に調和させる。 | ||||
樋 | 屋根に準ずる。 |
屋根に準ずる。 |
|||
道路に面する壁面 | 外壁 | 原則として漆喰壁とし、一・二階の壁面を揃える。 | |||
建具 | 原則として木製とし、伝統的様式に準ずる。 | ||||
出入口 | |||||
戸袋 | |||||
色彩 | 歴史的風致を損なわないものとする。 | ||||
材料 | |||||
基礎 | |||||
建築設備 | 原則として公共の用に供する場所からは見えないものとする。止むを得ない場合は、色彩や囲いなどを工夫する。 | ||||
駐車場 | 歴史的風致を損なわないものとする。 道路に面した部分は塀などを設ける。 |
||||
土地の形質の変更 | 変更後の状態が歴史的風致を損なわないものとする。 | ||||
竹木の伐採・植栽 | 竹木の保存に努める。 空き地や法面等は緑化に努める。 |
||||
土石類の採取 | 採取後の状態が歴史的風致を損なわないものとする。 |
補助の決定と交付までの流れ
補助金をご希望の場合、緊急度等を判断して支給を決定しますので、まず要望をしていただきます。補助をすることになった場合、基本的に工事の前年度に計画をまとめていただきますので、補助金を希望される場合の工事はすぐには行えません。ご注意ください。少額の場合はこの限りではありません。詳細な補助金の流れは下図をご覧ください。
補助金を交付する事業には現状変更行為許可が必要になります。現状変更行為許可の手続き等については以下のページを参考にしてください。
補助率や金額について
修理・修景に対する補助が決定するまでには、他の物件との優先度の比較や手続き等により、時間がかかります。要望がある場合には、早目にご相談ください。
伝統的建造物 | その他の建物 | |
主屋 | 外観保存のための修理に要する経費で当該経費の8割以内の額(ただし600万円を限度とする) | 修景基準による修景に要する経費で当該経費の6割以内の額(ただし400万円を限度とする) |
土蔵 | 外観保存のための修理、または維持保全のための工事に要する経費で当該経費の8割以内の額(ただし600万円を限度とする) | 修景基準による修景、または維持保全のための工事に要する経費で当該経費の6割以内の額(ただし400万円を限度とする) |
道路から望見できる 付属建物 |
外観保存のための修理に要する経費で当該経費の8割以内の額(ただし400万円を限度とする) | 修景基準による修景に要する経費で当該経費の6割以内の額(ただし200万円を限度とする) |
道路から望見できる門・塀等 工作物及び環境物件 |
修理または復旧に要する経費で当該経費の6割以内の額(ただし100万円を限度とする) | 修理基準による外観の修景に要する経費で当該経費の6割以内の額(ただし80万円を限度とする) |
道路から望見できる 看板広告物 |
なし | 伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するために特に必要と認められる修繕及び作成にかかる経費の6割以内の額(ただし30万円を上限とする) |
原材料支給について
伝統的建造物群保存地区に対する補助は、上記以外に原材料支給もあります。
原材料支給の対象となるものは、主に室外機の修景をするための覆い、自身で行う修理修景のための塗料など軽微なものです。原材料支給の対象には手間賃や道具代は含まれません。
原材料支給を希望される場合は、必ず事前に文化課にご相談ください。
補助金に関する様式
伝統的建造物群保存地区補助金交付申請書 (RTFファイル: 21.6KB)
伝統的建造物群保存地区補助金交付申請変更届 (RTFファイル: 22.8KB)
この記事に関するお問い合わせ先
文化課 歴史資産整備係
〒509-7292
岐阜県恵那市長島町正家一丁目1番地1 西庁舎4階
電話番号:0573-26-2153
ファクス:0573-26-2189
更新日:2025年01月10日